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廃プラスチック輸出で求められる「清浄度」とは?再生原料化に必要な前処理
2026-08-31

廃プラスチック輸出で求められる「清浄度」とは?再生原料化に必要な前処理

2021年以降、日本ではバーゼル条約の廃プラスチックに関する改正を踏まえた輸出管理が実施されています。廃プラスチックの輸出を検討する企業にとって、原料の汚れ、異物の混入状況、再生利用に適した状態であるかどうかは、輸出時の判断に関わる重要なポイントです。

ここでいう「清浄度」とは、すべての廃プラスチックに共通する異物率や含水率などの数値基準を指すものではありません。廃プラスチックに目立った汚れや異物がないか、また再生原料として利用できる状態になっているかを総合的に考える必要があります。

廃プラスチックの前処理で重要なのは、原料の状態を整えること

廃プラスチックの洗浄は、単に表面をきれいにするためだけに行うものではありません。

砂や泥、油分、食品残渣、紙、ラベルなどの異物が残っていると、後工程の負担が大きくなります。造粒工程では、異物が多いほどフィルターへの負荷が増え、再生ペレットの外観や品質の安定性にも影響する可能性があります。

そのため、前処理では、汚れや異物が後工程に与える影響をできるだけ抑え、廃プラスチックを安定して再利用できる原料状態に整えることが重要です。

これは、バーゼル条約の改正を踏まえた日本の輸出該非判断基準が重視している考え方とも一致します。規制対象外として扱われる廃プラスチックについても、汚れの程度だけでなく、他の廃棄物の混入や、再生利用に適した状態であるかどうかが考慮されます。

ただし、すべての廃プラスチックに洗浄が必要というわけではありません。原料の発生源、汚れの程度、再生後の用途によって、必要な前処理は異なります。

原料の種類によって前処理のポイントは異なる

廃プラスチックの洗浄前後

1PPPE硬質プラ端材:異物除去と原料の安定性がポイント

製造工程で発生するPPPEの硬質プラ端材は、発生源が明確で、比較的汚れが少ないケースが多くあります。樹脂の種類が安定している場合は、金属や紙などの異物を除去し、後工程の造粒に合わせて原料サイズを整えることが主なポイントになります。

このような材料では、洗浄の必要性は実際の汚れの状態によって異なります。もともと汚れの少ない端材であれば複雑な廃プラスチック洗浄工程を設ける必要はありませんが、油分や泥などが付着している場合は、原料状態に応じて選別洗浄を行う必要があります。

2PPPEフィルム:泥油分脱水状態を確認

使用済み包装フィルムや農業用フィルムは、硬質プラ端材よりも原料状態が複雑です。

包装フィルムには油分、食品残渣、ラベルなどが付着していることがあり、農業用フィルムには泥や砂などの異物が混入しやすくなります。また、フィルムは軽く、絡みやすいため、廃プラスチックの洗浄では投入の安定性、異物除去、脱水状態まで考える必要があります。

汚れが多い原料ほど、摩擦洗浄、すすぎ、脱水などの工程に求められる処理能力も高くなります。

日本の現行の輸出判断では、すべてのPPPE廃プラスチックに共通する含水率の上限は定められていませんが、原料に残る水分は、その後の造粒工程の安定性に影響します。

3PETボトル:ボトル本体の汚れだけでは判断できない

PETボトルは本体の材質が比較的明確ですが、実際の回収物にはキャップ、ラベル、飲料残り、その他の異物が含まれていることがあります。

日本環境省は、PEPPPET等を含む特定の混合廃プラスチックの輸出判断において、選別、洗浄、加工状態なども判断要素として考慮しています。

そのため、PETボトルの前処理では、単に洗浄を強化するのではなく、キャップ、ラベル、残液、その他の異物の状態に応じて、ラベル除去、選別、破砕、洗浄などの工程を適切に組み合わせることが重要です。

廃プラスチック洗浄ラインを選ぶ前に確認したい5つのポイント

最初から「1時間に何kg処理できる洗浄ラインが必要か」を決めるのではなく、まず次の項目を整理することが重要です。

  1. 原料の種類PPPEPET、または複数のプラスチックが混在しているか
  2. 原料の発生源:工場端材、包装廃材、農業用フィルム、使用済みPETボトルなど
  3. 主な汚れ異物:泥、砂、油分、食品残渣、ラベル、その他の異物
  4. 処理後の用途:洗浄フレークとして使用するか、さらに造粒するか
  5. 最終原料に求める状態:異物、水分、原料の安定性など

これらの条件を明確にしたうえで、破砕、摩擦洗浄、すすぎ、脱水、乾燥などの工程が必要かを判断する方が、処理能力だけで廃プラスチック洗浄ラインを選ぶよりも、実際の運用に適した設備構成につながります。

まとめ:廃プラスチック洗浄の目的は、再生利用しやすい原料状態に整えること

廃プラスチックは、発生源によって必要な前処理が異なります。

そのため、廃プラスチックの洗浄では、一律の「清浄度」を追求するのではなく、原料の発生源、汚れの程度、再生後の用途に合わせて必要な前処理を選び、再生原料として利用しやすい状態に整えることが重要です。

廃プラスチックの洗浄、原料別の前処理方法、洗浄ラインの選定についてご不明な点がございましたら、お気軽にGREENMAXまでお問い合わせください。原料写真、材質、汚れの状態、処理後の用途などをご共有いただければ、実際の原料に合わせてご提案いたします。