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日本の自動車向け再生プラスチック市場が始動、廃車プラスチックはどう再生される?
2026-10-29

日本では、自動車分野における再生プラスチック市場の構築が進んでいます。環境省は2026年10月30日、今年度第1回となる「自動車向け再生プラスチック市場構築のための産官学コンソーシアム」を開催する予定です。再生プラスチックの集約拠点、安定供給と利用、認証・トレーサビリティに加え、ELV(End-of-Life Vehicle:使用済自動車)由来プラスチックの回収ポテンシャルなどが議題となっています。

使用済自動車には、バンパー、内装部品、インストルメントパネルをはじめ、PP、PE、ABSなどさまざまなプラスチックが使用されています。こうした部品は、車両から取り外しただけでは再生原料にはなりません。樹脂ごとの選別から破砕、洗浄、ペレット化までの工程を経て、再び利用できる再生プラスチック原料へと加工されます。 日本ではELV由来プラスチックの回収拡大に向けて破砕設備の導入も進められており、今後は回収量の拡大とともに、その先の再生処理能力も重要になります。

1. 大型の自動車プラスチックを破砕

バンパーや内装部品、樹脂製カバーなどには異なる種類のプラスチックが使用されているため、解体後はPP、PE、ABSなど樹脂の種類に応じて選別されます。選別された部品も、そのままではサイズが大きく形状も不均一なため、連続搬送や後工程での処理には適していません。そこで、再生工程の前処理として破砕を行います。

粉砕機RHEAシリーズは、硬質プラスチックを後工程で扱いやすいサイズに粉砕する前処理設備です。大型のバンパーや内装部品などを処理する場合も、原料の種類やサイズ、処理能力、希望する粉砕サイズに合わせて設備を選定します。解体業者や中間処理業者の場合は、粉砕材まで加工し、その後の再生処理を専門業者につなぐ方法もあります。

2. 自動車プラスチックの粉砕材を洗浄

粉砕材をさらに再生原料として加工する場合は、洗浄工程へ進みます。粉砕した自動車プラスチックを洗浄し、表面の付着物や混入した異物を取り除いた後、脱水・乾燥を行い、後工程のペレット化に適した状態に整えます。PP、PE、ABSでは樹脂の特性が異なり、原料の状態や再生後の用途によっても処理方法は変わります。

PE/PP硬質プラスチック洗浄ラインでは、原料の状態に合わせて洗浄、脱水などの工程を組み合わせます。各工程の処理能力を合わせることで、前工程の粉砕から後工程のペレット化までスムーズにつなげることができます。自動車由来の硬質プラスチックを再生ペレットまで加工する場合、洗浄は粉砕とペレット化をつなぐ重要な前処理工程です。

3. ペレット化して再生プラスチック原料へ

洗浄、脱水、乾燥を終えたプラスチックは、押出・ペレット化工程へ送られます。原料を溶融し、ろ過、カッティングすることで再生プラスチックペレットへ加工します。形状が不均一な自動車部品や粉砕材と比べ、再生ペレットは保管や輸送、成形加工で扱いやすく、再びプラスチック製品に利用するための原料になります。

ペレット化の安定性は前工程の状態とも関係します。粉砕サイズ、洗浄状態、乾燥状態が後工程に影響するため、再生ペレットまで生産する場合は、粉砕・洗浄・脱水・乾燥・押出造粒までを一連の工程として構成します。硬質PP・PEの再生では、プラスチック押出機GAIAシリーズなど、処理する樹脂や目的に合った造粒設備を組み合わせます。

単体の粉砕機か、再生ラインか

自動車プラスチックをどこまで加工するかによって、設備構成は変わります。粉砕材まで加工する場合は単体の粉砕設備、再生ペレットまで生産する場合は洗浄・ペレット化を含む再生ラインという違いがあります。

自動車解体業者や中間処理業者では、粉砕機RHEAシリーズのような設備を単体で導入し、硬質プラスチックを粉砕材まで加工する方法があります。一方、再生ペレットを生産する再生事業者では、粉砕から洗浄、脱水、乾燥、ペレット化までを組み合わせたラインが対象となります。GREENMAXでは、PP、PE、ABSなどの硬質プラスチックに対応する粉砕設備に加え、原料の種類、処理能力、最終製品に合わせた洗浄・ペレット化設備を提案しています。

日本の自動車プラスチックリサイクルは再生原料の供給へ

日本で進められている自動車向け再生プラスチック市場の構築では、ELV由来プラスチックの回収量だけでなく、再生プラスチックの安定供給、品質、認証、トレーサビリティも重要なテーマとなっています。自動車分野で再生プラスチックの利用を広げるには、回収量の拡大だけでなく、回収した材料を再び利用可能な原料へ加工する仕組みも欠かせません。

大型の自動車プラスチックを粉砕し、粉砕材を洗浄した後、ペレット化して再生原料へ加工することで、ELV由来プラスチックを次の製造工程へつなげることができます。解体・中間処理では単体の粉砕設備、再生ペレットの生産では洗浄・ペレット化ラインと、事業内容に合った処理設備を整えることが、今後の自動車プラスチックリサイクルを支える基盤の一つとなります。